戦後約30年間、フィリピン・ルバング島で1人で戦った元陸軍少尉・小野田寛郎さん=海南市出身=が16日午後4時29分、肺炎のため都内の病院で死去した。91歳だった。
小野田家が代々宮司を務める宇賀部神社(同市小野田)の小野田典生宮司によると、今月6日から体調を壊して入院していた。葬儀・告別式は都内で近親者のみで行う。後日「お別れの会」を予定しているが、時期や場所は決まっていない。
小野田さんは大正11年、亀川村出身。昭和19年にフィリピンに派遣された後、約30年間、作戦任務解除命令を受けられないまま戦闘を続けた。同49年3月に任務解除命令を受けて帰国した。