価値がない貴金属で貴金属回収業者をだまし、現金を受け取ったとして、和歌山東署は18日、和歌山市内に住む男女3人を詐欺と詐欺教唆の疑いで逮捕した。
同署によると、逮捕されたのは、詐欺容疑で松島の無職、内田麻利(44)▽詐欺教唆容疑で息子の自称警備員(犯行当時・貴金属買取店従業員)、和人(26)▽弘西の同店支部長、萬歳佳(26)の3容疑者。
和人と萬歳の2容疑者は、タグを付け本物のように装った偽のプラチナ3本と金1本のネックレスを、同市狐島の美術商に売り渡すように麻利容疑者に指示。麻利容疑者は昨年9月20日昼、電話で同市吉田の路上に呼び出した業者の代表、従業員と車内で接触し、査定のためにネックレスを預ける代わりに担保をもらうとの名目で現金31万円をだまし取ったという。
その後、業者はネックレスが偽物と分かり、麻利容疑者と連絡が取れなくなったことから、昨年10月11日に同署に被害届を出した。同署は業者が目撃した車などの情報から麻利容疑者を特定し、指示役がいるとみて内偵捜査を進めていた。
内田両容疑者は容疑を認め、萬歳容疑者は「そそのかしたつもりはない」と否認しているという。