来年夏に予定される和歌山市長選に、前県県土整備部長の尾花正啓氏(60)が3日、立候補を表明した。市内のホテルで記者会見した尾花氏は「活気あるまちづくり、安全なまちづくり、暮らしやすいまちづくりを目指す。やりきる自信と覚悟は持っている」と述べた。
4選不出馬を表明した大橋建一市長の市政運営について尾花氏は「政策的に間違っているとは思わない」とした上で、中心市街地の活性化や道路ネットワークの構築などを例に「県と市が力を合わせてやっていくべきところで、うまく前に進まないジレンマを感じてきた。決断すべき人がしていないのではないか」と発言。「財政再建の取り組みは評価している」と述べた。
政策では、民間活力による中心市街地活性化、京奈和自動車道と第二阪和国道を接続し、市内に新インターチェンジを整備すること、観光振興などを挙げた。
尾花氏は、政策実現のためには、実務力、国の補助金制度などをフルに活用する知識と人脈、県と市の協力が重要だとし、自らの手腕に自信を示した。
2日に自民党が尾花氏の推薦を決定しており、公明党などにも推薦を求める見通し。
尾花氏は紀美野町出身、東京大工学部卒。昭和55年に県庁に採用され、道路政策課長、県土整備部長などを歴任し、先月28日に退職した。
次期市長選にはこれまでに、市議の遠藤富士雄氏(66)が立候補を表明し、元県議の浜田真輔氏(52)が今週中にも出馬表明する意向を示している。