15日に県民文化会館で開かれる「第九」第41回公演に向け、県第九合唱団(山本光子団長)の練習が大詰めを迎えている。2日には、同館で本番指揮者の岩村力さんを迎え、団員約110人が練習に励んだ。
岩村さんは国際的に活躍する指揮者で、和歌山の「第九」で指揮を振るのは初めて。平成22年から兵庫芸術文化センター管弦楽団レジデント・コンダクターを務めるなどしている。
舞台に立つのは10代から80代までの団員たちで、夏から練習を重ねてきた。
最後の追い込みとなったこの日、岩村さんが和やかにユーモアを交えながら、ドイツ語の歌詞の強弱や、一つひとつのフレーズを丁寧に指導。「あちらにいる人に大切なものを運ぶように」「まろやかな響きをイメージして」などのアドバイスに、団員たちは力強い歌声を響かせていた。
山本団長(74)は「世界中でさまざまな出来事がある、いまだからこそ第九は必要。50回の公演に向けた新たな出発にしたい」と抱負。海南市黒江の栗栖さち子さん(65)は「第九は2度目で、一層気持ちが入ります。皆さんが感動するようなハーモニーを届けたいですね」と意気込んでいた。
公演は午後2時半から大ホールで。管弦楽は京都市交響楽団。チケットはSS席6000円、S席5000円、A席4500円、学生2000円。問い合わせは和歌山音楽愛好会フォルテ(℡073・422・4225)。