昨年10月に和歌山市が県タクシー協会などに呼び掛けてスタートした「和歌山ラーメンタクシー」事業で、12月1日から、3店舗の半玉ラーメンを食べ回る「半玉ラーメン味めぐり」が始まる。それに先駆け29日、ラーメンタクシードライバー93人のうち特に知識の深い9人が〝黒帯ドライバー〟に認定。大橋建一市長が一足早く黒帯認定のタクシーに乗り込み、半玉ラーメン味めぐりに出発した。
ラーメンタクシーは、市の研修や試験を通過したタクシードライバーが、利用者の要望に合った和歌山ラーメンの店を案内するもの。
市観光課によると、「いろんなお店で食べたいけど1人前でお腹がいっぱいなる」と利用者から多くの声が寄せられ、半玉味めぐりを企画した。
半玉ラーメンの提供には11店舗が協力。和歌山ラーメンならではの店を回るA▽オリジナルのスープを味わうB▽濃厚スープを楽しむC▽夜のオススメのD――のお薦め4コースがある。
黒帯ドライバーは、さらにラーメンの調理実習や製麺工場の見学など4回のスキルアップ講習を受け、よりラーメンの知識を養った9人が認定された。黒帯認定のタクシーは、車両後部の両側に貼られた「黒帯認定ドライバー」と書いたステッカーが目印。
認定式では、大橋市長が「多くの観光客に和歌山の食をガイドしてほしい。『おもてなしの心』を持ったラーメンタクシーを」とあいさつし、出席したドライバーに認定証を手渡した。
黒帯認定となった相互タクシー㈱の森井久晶さん(57)は「国体を控え、全国各地から来られる人たちに、おいしい和歌山を紹介できれば」と意気込んだ。
同課によると、運用開始からことし6月までの利用者は月平均約30件で、伸び悩んでいるという。半玉ラーメン味めぐりは黒帯認定のタクシーに限らず、全てのラーメンタクシーで受け付ける。
ラーメンタクシー事業に関する問い合わせは同課(℡073・435・1234)または市観光協会(℡073・433・8118)へ。