ICA国際電卓協会の全国7支部から電卓計算の上段者が集まる「国際電卓技能競技全国大会」(同協会主催)で、和歌山市西庄の和歌山大学経済学部2回生、西永人さん(19)が全4種目の総合ポイントで見事1位に輝き、電卓日本一の栄冠を手にした。
大会は先月18日、東京都八王子市の日本文化大学で開かれた。種目は①個人総合②読み上げ算③特殊計算(連続や割合など)④応用電卓計算――。西さんは、個人総合と応用電卓計算の部で優勝。4種目の合計ポイントでも各支部代表25人を抑え優勝した。
競技の問題は6桁のかけ算の連続や、8桁の数字15個の足し引き算など。問題用紙には数字がびっしりと並ぶ。西さんは、5本の指を電卓キーの縦の列ごとに上下に動かしてキーを打ち分ける。競技で上位に入るには、1秒間に5回のキー入力が必要で、早さと正確さ、集中力が試される。
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西さんは小学2年生の時、自宅近くの江川珠算塾に入塾。そろばんの基本を学んだ後、4年生から電卓計算を習い始めた。現在も大学の講義、合気道と会計学研究会のサークル活動をこなしながら、教室に通い続けている。現在、そろばん6段、暗算7段、電卓は10段のさらに上の名人に合格している。
悲願の日本一達成に西さんは「大学講義、サークル、珠算塾と忙しい日々でしたが、継続できたことが優勝につながりました。次は連覇を狙います」とさらなる意欲。西さんを指導する江川正博代表(63)は「塾に同級生があと2人いるので、次は電卓の団体競技でも日本一の称号を手にしてほしいですね」と期待を掛けた。