第13回全日本中学生女子ソフトボール選手権大会県予選の決勝が6月29日、紀の川市の貴志川スポーツ公園で行われ、紀州ウィングスが明和を10―3で破り、4年連続の全国切符を手にした。初回、辻井主将の満塁本塁打で先制したウィングスは、長打力を生かした攻撃で着実に得点を重ね、終盤3点を奪われたものの、エース殿井の力投と堅実な守りで、明和の反撃を振り切った。全国大会は8月12日、大阪市・舞洲運動広場で開幕する。
◇決勝
000033
4015×10
明 和 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 |
紀州ウィングス | 4 | 0 | 1 | 5 | X | 10 |
(5回コールド)
ウィングスは初回、2死1塁から吉田が右中間へ運び、杉浦の四球で、満塁と絶好の好機を迎えた。続く辻井は、フルカウントまでボールを見極め、見事左中間を破る鋭い打球で、一挙4点を先取した。3回に相手の失策を突き、1点を加えたウィングスは4回、森の四球を足掛かりに、橋本の中前打適時打で1点、さらに吉田が左翼線へ2塁打、杉浦も左中間を越える豪快なアーチ描き、打者8人4安打の集中打で5点を追加。明和を突き放した。
守っては、攻めの投球で4回まで明和打線を無安打の抑えたエース殿井を軸に、内外野の守備もさえ、ムードを盛り上げた。5回、先頭打者に与えた死球をきっかけに、2死から岩橋、鹿島に連続安打を許し、3点を奪われたが、連打の後は殿井がきっちり次打者を三振で締めくくり、ゲームセット。
全国ではまだ勝ち星に恵まれていないウィングスだが、ことしこそは初戦突破に向け、選手たちの気迫もみなぎっている。
紀州ウィングス・岡田監督は「殿井は投手としてまだ9カ月だが、試合を作れるようになってきた。打線にもつながりができ、攻守にわたり戦力も充実。全国ではまず1勝をステップにベスト16を目標にしたい」と意欲を見せた。
《紀州ウィングス》監督=岡田和也▽コーチ=吉田隆行▽主将=辻井美波▽選手=殿井綾、今西葉月、吉田未夢、辻本育歩、森香央理、畑中芽久、杉浦有紀、橋本芽衣、久保花菜子、重冨夕菜、有田鈴、宇田梓沙、池田なな、永岡咲樹、西浦奈瑞菜、栗本阿子、下辻菜摘、原田貴沙。