和歌山城のバリアフリー化を目指し、さまざまな人に優しいまちづくりを進める市民団体「和歌山城から始めよう!みんなにやさしい和歌山をつくる会」(笹尾恭子代表)は、和歌山南ロータリークラブ(宮本卓彦会長)の協力を得て、和歌山城天守に向かう石段に仮設スロープを設置し、市に寄贈した。
「紀の国わかやま国体」や、10月24日開幕の障害者のスポーツの祭典「紀の国わかやま大会」の開催に合わせて設置。
同クラブが55周年記念事業として協力した。
場所は天守閣近くの一の門跡で、スロープは全長9・6㍍、横幅80㌢。手すりは木製で、足場はゴムチップマット製になっている。城内のスロープは、平成23年に市が表坂登り口に設置して以来2カ所目。
9月28日に同所で行われた寄贈式では、同会の宮本会長が「小さなことですが、少しでも和歌山城活性化のお役に立てれば」とあいさつ。笹尾代表や木村哲文副市長と共に、テープカットで晴れやかに祝った。
サポートを受け、車いすでさっそく渡り初めをした笹尾代表は「お城まであと一息という場所。今までしんどい思いでしたが、スムーズでずいぶん楽になりました」と喜び「障害者だけでなく、ベビーカーの子どもたちや高齢者など、いろんな方に使ってもらい、まち全体に優しさが広がっていけばうれしいです」と話していた。