和歌山ゆかりの美術家によるチャリティー展「たんざく展」が30日から7月7日まで、和歌山市広道のギャラリーTBで開かれる。七夕にちなみ「たんざくサイズ」(76㍉×364㍉)の絵画や版画、書や工芸、イラストなど、ジャンルを問わずさまざまな分野の52人の作品が並ぶユニークな展覧会。企画した同市の洋画家、土井久幸さん(36)は「若手からレベルの高い方々まで、期待を裏切らない作品がそろいました」と笑顔で話している。
土井さんが、若い人たちの発表の場を増やし、美術家としても何か社会貢献できれば、と呼び掛けて開催。一部非売品を除き購入できる。作家の出品料と売上金の一部は、紀伊半島水害復興支援として被災地へ寄付する。
おおむね50歳までが約100点を出品。メンバーは、今後成長が期待される若手から、海外を中心に活躍している作家、全国の公募展でも入選している芸術家まで。美術系に進学希望の高校生も参加している。
「たんざく」と言っても、表現はさまざま。会場には土井さんの、フランスの街並みを描いた作品をはじめ、杉下聖巖さんのミニ掛け軸風の書、陶芸家の平岡仁さんのねじりのある花器の他、3枚一組の作品なども。小さな画面に、それぞれの世界が凝縮された楽しい作品が並んでいる。
土井さんは「普段あまり美術に接していない方でも気軽に楽しんでいただけるはず。それぞれの美術家のいつもとは違った作品で新しい発見をしてもらえれば」と呼び掛けている。
無料。午前10時から午後5時。問い合わせは実行委の土井さん(℡073・460・5521)。