世界遺産の里・かつらぎ町天野に8月、「あまの凡愚(ぼんぐ)」がオープンしました。そば粉100%の十割そばのみを提供し、香り高いそばの真髄を伝えます。
同店は、24年間大阪市大正区で「そば切り凡愚」として営業、ミシュランガイド2012の一つ星にも選ばれた伝説のそば屋です。
店主の真野龍彦さんは「こちらに来て良かった。天野はとても美しい里、まるで空気が違います」と笑顔。天野の里にほれ込み、大阪の店を完全に引き払っての英断です。
真野さんはニューヨークで個展を開いたこともある元カメラマン。妻の恒代さんは元服飾デザイナーで、店内はいろいろな作品が並ぶアートギャラリーのよう。店の前には版画家・江﨑満氏の「オオサンショウウオ」の看板が掲げられており、器は天野の陶芸家・森岡成好氏による力強い南蛮焼締です。
玄関でわらじに履き替え気合新たに店内へ。
そばは、大阪時代からの名物〝フト〟こと「太切りそば」が有名。こだわりの天然塩をつけてモグモグかみしめ、わき上がるそばの香りと共に極上の酒を流し込むのが凡愚式。
挽き方、打ち方、食べ方の違うそばをいろいろ味わえる2500円、4000円、6000円のコース(税別)があり、11月下旬の新蕎麦の頃まで要予約です(予約受付時間は営業日の午後5時以降)。
【あまの凡愚】伊都郡かつらぎ町上天野204(紀伊高原カントリー方面)▽℡0736・20・6800▽午前11時~午後3時▽営業日=木、金、土、日曜(10人以上の団体は営業日以外の日時で応相談)