紀美野町真国宮の「りら創造芸術高等専修学校」(山上範子校長)の生徒たちが、イタリアで開催中の「ミラノ国際博覧会」のステージに立ち、「日本・和歌山」をテーマにした歌やダンスを通して母国を世界に発信した。山上校長は「日本、和歌山を伝えることを通して、自分の国の良さを理解し、誇りに思える、この国をどうしていくのか考えられる生徒に育ってほしい」と話している。
国際交流に力を入れる同校の6回目の海外研修の一環。生徒32人と教員、保護者ら計48人で、今月3~9日の1週間の日程で訪問した。
万博ではイベント「和歌山県の日」が開かれており、来場していた仁坂吉伸知事も生徒たちの舞台を鑑賞した。生徒たちは稲作文化を伝える楽曲「田んぼでお米を作りましょ」、梅の花をテーマにしたダンス「ハナサカ」、日本舞踊、能など6演目を披露。イタリア語のテロップ入り映像をバックに、春からの練習成果を発揮して会場を盛り上げた。
「田んぼで──」を歌った1年生の鈴木来夢(らいむ)さん(15)は「言葉が通じない中でも拍手や手振りで良い反応を返してもらえてすごく楽しかった」。日本舞踊を踊った2年生の長谷飛汰(ひゅうた)君(17)は「受けが心配だったが精いっぱいでき、日本文化を楽しんでもらえた」。生徒代表の2年生・豊川未来(みく)さん(16)は「言葉も文化も全然違うのに、リアクションがすごく大きくて観客との距離がいままでで一番近い舞台だと感じた。イタリアの建物、食べ物は全部かわいくて、貴重な絵画も見られて感動した」と充実の研修を振り返った。