平成24年に県内を訪れた観光客総数は約2916万1000人(宿泊464万7000人、日帰り2451万4000人)で、前年より5・6%増加したことが県の観光客動態調査で分かった。紀伊半島大水害前の22年と比較すると、7月までの平均は92%にとどまったが、8月以降は97%まで増加した。各種観光キャンペーンの効果や道路事情の改善に伴う団体客の回復などが要因とみられる。
和歌山市は宿泊客、日帰り客とも増え、全体で6・3%増の583万4000人。最大の集客施設である和歌山マリーナシティの来場者数が好調だった他、宿泊施設は平日がビジネス客、土・日曜日が観光客を中心に、満室になることも多かった。
他の主要観光地別の入り込みは、高野山125万9000人(前年比7・0%増)▽龍神温泉・護摩壇山59万6000人(同33・7%増)▽白浜温泉・椿温泉303万7000人(同4・5%増)▽串本107万9000人(同7・7%増)▽勝浦温泉・湯川温泉152万8000人(同6・4%増)▽熊野本宮温泉郷123万2000人(同25・3%増)――だった。
観光の目的は、「社寺参詣」がトップの22・8%、次いで「観光施設」20・5%、「温泉・休養」13・3%と続き、順位、構成比とも前年とほぼ同様となっている。
宿泊客を発地別にみると、県内が57万9000人(前年比3・7%増)、県外は406万8000人(同7・3%増)。県外の構成比は、近畿が53・6%と最も高く、次いで関東9・1%、東海8・4%と続いている。
外国人宿泊客は、全体の2・5%に当たる11万7000人(前年比46・2%増)。内訳は、香港3万2000人、台湾2万1000人、欧米豪3万7000人などだった。
各地域の自然や農村漁業を活用した体験型観光の参加者は28万1000人で、前年比29・4%の大幅増となった。