ことし2月に紀の川市後田(しれだ)の住宅地内で小学5年生の男子児童(11)が刺殺された事件で和歌山地検は3日、同住宅地に住む無職・中村桜洲容疑者(22)を殺人と銃刀法違反の罪で起訴した。
起訴状によると、中村被告は2月5日午後4時15分ごろ、自宅近くの空き地で、殺意を持って鉈(なた)のような刃物で男児の右前胸部などを突き刺し、さらに頭部を切りつけるなどし、同日午後7時5分ごろ、同市内の病院で、心臓刺創による失血により死亡させた他、正当な理由がないのに鉈のような刃物1本を携帯していたとされる。
中村被告は2月23日から5月26日まで、鑑定留置で精神鑑定が行われた後、鑑定人の意向により6月30日まで同留置期間が延長されるなどしたが、地検はこれまでの取り調べの内容や精神鑑定の結果、「責任能力はある」と判断した。
中村被告の罪状認否について地検は明らかにしておらず、今後開かれる裁判員裁判での審理で事件の真相が明らかになる。