公益社団法人日本リウマチ友の会和歌山支部(南川明美支部長)の創立50周年を記念する大会が6月28日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で開かれた。会員ら約100人が参加し、専門家の講演などを通じてリウマチへの理解を深めた。
「関節リウマチのセルフマネジメント」をテーマに講演した新潟県立リウマチセンター名誉院長の村澤章さんは、関節リウマチの治療の進歩に伴い、効果の高い薬剤などが誕生している反面、合併症への対策など新たに必要なケアも出てきているなどの現状を紹介。患者自身が自分のリウマチの状況や飲んでいる薬の特性などを知ることなどが必要だとし、喫煙をしないこと、適切なストレッチをすること、気圧と冷房に気を付けること、歯周病を予防することなど、日常生活で注意すべきポイントを解説した。
南川支部長は「リウマチはだんだん治療できるようになってきており、医師任せではなく患者が積極的に治療に参加することが大切」とし、同じ悩みを持つ人同士が交流し、学び合える友の会の役割を強調。「和歌山にはまだ専門医が少なく、薬価が高くて望む治療が受けられない患者がいるなどの課題もある。若い人にも会員になってもらい、平等に治療が受けられる環境作りに向けて、希望を持って共に活動していきたい」と話していた。
会場では、リウマチ患者の生活に役立つ自助具などの展示販売もあり、友の会の歩みを紹介するパネル、患者による手芸や陶芸などの作品も並んでいた。