交通事故の治療に関する保険金をだまし取ったとして、県警交通部と和歌山市内3署の合同捜査班は22日、同市在住の男3人を詐欺容疑で逮捕した。
県警本部交通指導課によると、逮捕されたのは阪田接骨院鍼灸院(同市雄松町)を経営する阪田純宏(52)=三沢町=、同院勤務で柔道整復師の半田典久(41)=船所=、事務職会社員の河淵圭佑(28)=大谷=の3容疑者。
3人は共謀して、昨年7月に河淵容疑者が追突交通事故で負傷したことを利用して、阪田容疑者経営の同院に通院したように装い、阪田と半田の両容疑者がことし1月分の施術費として約8万円、河淵容疑者が事故解決のための慰謝料などとして約73万円を、大手保険会社からだまし取った疑い。
昨年9月に別の保険会社から不正請求情報が県警に寄せられたことで内偵捜査を開始。河淵容疑者が1月中に5日間、海外旅行で国内にいなかったにもかかわらず、そのうち3日間で施術費の請求があったことが分かったという。
調べに対し、阪田と半田の両容疑者は容疑を認めているものの、河淵容疑者は「何のことか分からない」と否認しているという。
同院では昨年9月以降、約30人分の交通事故による施術費として約2700万円を保険会社に請求しており、県警がこれらについても不正がなかったかを調べている。