県内を訪れる外国人にもっと和歌山の魅力を見つけてもらおうと、美容師やデザイナーなどの異業種でつくる団体「ヒラクトビラ」(梅原宗直代表)は、和歌山の歩き方「忍者ルート」を提案した小冊子「ワノココロ」の制作に取り組んでいる。今月中に、県内外の主要駅などでの配布を予定している。
関西の玄関口、関西国際空港から和歌山に外国人観光客を引き込むことなどを目的に小冊子の制作を開始。「忍者ルート」と銘打った見開きページは、関空から和歌山城、根来寺、粉河寺、高野山などの県内の由緒ある神社仏閣を巡るルートとともに、交通情報やゲストハウスの紹介をしている。
海外の旅行業界では、東京から京都、大阪といった日本の大都市を巡るルートを「ゴールデン・ルート」と呼び、ヨーロッパの一部の旅行会社では、愛知県名古屋市や長野県松本市から岐阜県高山市を経て金沢に抜け、神社仏閣など日本の歴史を巡るルートを「サムライ・ルート」と名付け、外国人観光客から人気を集めている。
サムライ・ルートでは外国人観光客の間で口コミが広がったハンバーガー店があることから、忍者ルートでも実際に通って気になるお店などを発見してもらおうと、小冊子の掲載情報も主な観光名所以外は絞り込んだ。ヒラクトビラは「外国人目線で県内の魅力を見つけてもらい、忍者ルートを広げてもらいたい」と期待を込める。
小冊子は年2回発行する予定で、メンバーの知人の協力を得て、東京、ニューヨーク、中国の空港などへの設置拡大を視野に入れている。