まるで紙から浮き上がったように見える3Dアートを手掛ける海南市岡田出身の永井秀幸さん(24)の展覧会が26日まで、同市大野中の画廊ビュッフェファイヴで開かれている。
県内での個展は初めて。漫画を描くのが好きだった永井さんは「人の目に留まるような、面白みのある絵を描きたい」と、約3年前から独学で3Dアートを描くように。2枚のスケッチブックをL字形に立て掛け、主に鉛筆で角度と錯覚を利用して描写。HBから8Bまでの濃さの違う鉛筆を使い分け、立体感を生み出している。
作品を動画サイトに投稿したところ、再生回数は500万回を超え、先日岐阜県で開かれた個展の来場者は1万人を超えるほど盛況だった。現在は大阪を拠点に活動している。 今展では、昨年の末に発刊した絵本『ふしぎなかいだん』の原画11点を含め、約30点を出品。
小さな怪獣が壁から生える幹に腰を掛ける作品や、大きな手が飛び出してくるようなものなど、迫力ある作品が並んでいる。
会場では作品の撮影もOK。デジタルカメラやスマートフォンカメラのレンズ越しに眺めると、より立体的に見えるといい、来場者はカメラを向けながら作品を味わっている。永井さんは「カメラのレンズでのぞいたり、生で見たときの驚きをぜひ体感して」と話している。
午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。水曜日は休廊。問い合わせは同画廊(℡073・482・1994)。