国土交通省は11日、湯浅御坊道路の御坊―有田インターチェンジ(IC)間(2車線、19・4㌔)の4車線化を新規事業として正式に許可した。県内初のETC専用ICとなる阪和道の和歌山南スマートIC(和歌山市)、京奈和道のかつらぎパーキングエリア(PA)IC(かつらぎ町)の設置も決定した。
県の県土整備部によると、湯浅御坊道路4車線化の事業費は約710億円。県は事業主体の西日本高速道路㈱から用地買収を受託する予定で、有田振興局建設部内に7月から「湯浅御坊高速事務所」を新設し、職員8人体制で地元調整などの業務に当たる。県は用地買収は2年をめどとし、4車線化の完成は10年以内を想定している。
仁坂吉伸知事は「県の悲願である南紀田辺までの4車線化の実現に向け、大きく前進した」とコメントした。
和歌山南スマートICは和歌山市森小手穂付近に建設するもので、事業費は西日本高速道路と日本高速道路保有・債務返済機構、県の3者を合わせて約35億円。平成30年度の供用開始を目指す。同ICを地域の利便性向上や活性化につなげるため、「和歌山南スマートIC関連地域活性化検討会」を設置し、29年度までに利活用の方法を検討する。同会には国、県、和歌山、紀の川両市、西日本高速道路、地元自治会などの他、商工、農業、観光、輸送などの各業界団体が参加する。
かつらぎPAICは、本年度完成予定の京奈和道・紀北かつらぎ―打田IC間(12・9㌔)の東部に位置する。県道那賀かつらぎ線を経て府県間道路の国道480号に接続し、高野山などへのアクセスが向上する。