国の緊急経済対策の交付金を利用し、1万円で1万2000円分の買い物ができる「プレミアム付き商品券」事業で、県内最大の約20億円の発行を予定している和歌山市は、地元の生活用品販売店の他、全国チェーンの家電量販店なども対象にする考えだ。対象店舗の募集は4月ごろから行う予定で、市内1000店舗程度を見込んでいる。お得な商品券に購入希望者の殺到も予想される。
同事業は、国の支援で販売額の2割に当たる2000円のプレミアム分などが賄われる仕組み。同市の事業費は4億3500万円だが、市の持ち出しは1000万円で、少額の負担で地域経済活性化へのカンフル剤としての効果が期待できるとあり、市のメリットも大きい。約17万セットの販売を予定している。
1世帯当たりの購入可能口数は、5口(5万円)までだが、中学生以下の子どもや一定の要件を満たす90歳以上の高齢者がいる場合、1人につき1口追加購入できる。商品券の利用期間は、7月中旬から11月下旬を予定している。
事業を担当する市商工まちおこし課は「過去の大阪や奈良での事業では、ほぼ100%の発行分が消費された」と説明し、「店側も、商品券発行キャンペーンなどで、市民の購買意欲を高めて集客や販売促進につなげてもらいたい」と話している。
発行予約受け付けは5月から、はがきやインターネットなどで行う予定。市報などを通じて市民に知らせる。応募多数の場合は抽選。1セットは1000円券10枚と500円券4枚の予定。当選者は指定の販売店で商品券を購入することになる。ビール券などの換金性の高い商品や保険診療などには使えない。釣り銭はでない。