海南市藤白の酒造会社、中野BC㈱(中野幸生社長)で「梅の日」の6日、ことしの「梅酒の初仕込み」が行われ、この日は約8㌧の梅を漬け込んだ=写真。
県内の契約農家で作られた「南高梅」のみを使用。収穫量は、昨年は天候不順の影響で減ったが、ことしは天候に恵まれ、例年より約5%増を見込んでいる。
この日、工場内にはみなべ町の契約農家などが朝摘みしたばかりの梅が運び込まれ、甘い香りが漂った。水洗いとあく抜きを行った後、醸造アルコール、砂糖、水が入った高さ4・2㍍の熟成タンクに漬け込んでいった。
梅酒杜氏(とうじ)の山本佳昭さん(43)は「梅酒は甘くてすっぱい日本のお酒。世界に誇れる梅酒に仕上げたい」と話していた。
今後、約1カ月半かけて約300㌧を仕込む。約6カ月間漬け込み、実を取り出してから9カ月以上タンクで熟成させる。年間に県内で最大規模の約160万本(720㍉㍑換算)の梅酒を生産。来年秋ごろには日本全国、オーストラリアや欧州など約20カ国に出荷される。