「2015紀の国わかやま国体・大会」を前に、各市町村の競技会場とその周辺の観光資源や地域の魅力について週替わりで取り上げている。
今週は女子サッカー、成年男子のラグビーフットボール、高等学校野球(軟式)が行われる串本町を紹介したい。
競技会場となる「サン・ナンタンランド野球場・多目的グラウンド」は、橋杭岩に程近い高台にあり、スタンドの観客席からは、くしもと大橋が見える風光明媚なところだ。
橋杭岩の起源と伝説については第172号でご紹介の通り。くしもと大橋は平成11年9月に開通した串本本土と紀伊大島を結ぶ290㍍のアーチ橋と386㍍のループ橋から構成される。
紀伊大島の東端にあるトルコ記念館や日米修交記念館、荒々しく切り立つ海金剛は、本州最南端の町であることを実感させられる。エルトゥールル号の海難事故を題材とした12月公開予定の日本・トルコ合作の映画を通し、訪れる人が増えるだろう。
本州最南端の石碑が建つ、潮岬灯台近く、潮岬観光タワーの南端に昨年7月「本州最南端 潮風の休憩所」が完成。館内には白蝶貝採取のためオーストラリアの木曜島へと渡った町民らの歴史を紹介する展示室もある。休憩スペースからはどこまでも続く太平洋の大海原を望むことができる。
串本町は本州最南端の地にふさわしい、おおらかで浪漫溢れるところ。訪れる方々には、雄大な海、町の歴史からパワーをもらってほしい。 (次田尚弘/串本)