紀の川市後田(しれだ)の空き地で市立名手小学校5年生の森田都史(とし)君(11)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された現場近くに住む中村桜洲(おうしゅう)容疑者(22)の犯行を示すとみられる捜査結果が徐々に明らかになる中、中村容疑者は「(事件当時は)家でテレビを見ていた」と依然容疑の否認を続けている。
県警によると、中村容疑者の自宅から森田君と同一のDNA型の血痕が確認された他、10日までの鑑定で、家宅捜索で押収した3本の刃物のうち1本に血液反応があり、森田君のDNA型と一致したことが分かった。
中村容疑者については、以前から奇行などが目撃されており、精神鑑定が必要とする指摘も浮上しているが、捜査関係者は「鑑定は検察の判断になるので、今の時点で考えるべきではない」と話し、引き続き中村容疑者を追及している。