構想実現に向けた議論が下火になっていた和歌山市加太と兵庫県洲本市 (淡路島) を結ぶ道路 「紀淡連絡道路」 について再び運動を活発化させようとする動きが出てきた。 26日に開かれた門博文衆院議員 (47) =自民=の政治パーティーの中で、 門議員が長期的な視点で 「県の発展、 防災強化につながる」 と運動推進を表明した。 来賓の仁坂吉伸知事も 「もし四国新幹線が実現すれば、 紀淡海峡大橋の下に新幹線を通して和歌山経由で関空につなぎたい夢がある」 と胸に秘めた壮大な構想を紹介し門議員の意見に同調した。
同計画は、 和歌山市の阪和自動車道・京奈和自動車道和歌山JCTから加太方面に道路を延長し、 友ケ島を通り淡路島の神戸淡路鳴門自動車道に接続する約40㌔ (海峡部11㌔) の構想。 完成までに1兆円を超える費用が必要ともいわれており、 計画実現に向けては高いハードルがある。
計画実現に向けた動きは、 平成4年に大阪、 兵庫、 和歌山の20市町で紀淡海峡連絡ルート実現期成同盟会 (現・紀淡連絡道路実現期成同盟会) が発足。 10年には構成団体が44市町とピークを迎え、 地元選出国会議員を巻き込み国への要望活動が盛り上がった。 しかし、 その後は景気後退などにより徐々に運動が下火に。 21年には政権交代により公共事業縮小ムードが広まり、 さらに勢いが弱まったという。
門議員や仁坂知事の発言を受けて和歌山市役所内に設置されている同期成同盟会事務局は、 「下火にはなっていたが国への陳情活動も続けていたので、 門議員の後押しはありがたい話。 今後も実現に向けて活動を続けていきたい」 と話している。