南海トラフ地震などの大規模災害に備え、県は14日、県内全職員3951人を対象にした抜き打ちの参集訓練を初めて行った。
午前6時40分、県南方沖を震源とする地震が発生し、震度5強~7の揺れを観測したと想定。発生時刻に全職員にメールなどで連絡し、職員は原則徒歩や自転車でそれぞれの職場などに出勤した。一部の職員を除いて、ほとんどの職員には1~3月中に実施する連絡しかしていなかったが、発生後30分で2割近い773人が到着した。
和歌山市の県庁南別館には原則半径2㌔以内に住む緊急防災要員が集まり、発生1時間後に災害対策本部会議が開かれた。災害対策本部長を務める仁坂吉伸知事は自転車で登庁し、本部で最も早い7時8分に到着。中には車で出勤した本部員もおり、仁坂知事は「実際は道路がむちゃくちゃで通れないと思う。きょうのことを前提に本番に備えてほしい」と呼び掛けた。
県ではこれまで一部の職員を対象にした参集訓練は行っていた。