和歌山市六十谷の河川敷に紀の川から引き上げられた巨木 (クスノキ) を展示保存のため紀伊風土記の丘 (岩橋) に移動する大作戦は27日、 切断作業に入り、 巨木が3分割されトラックに積み込まれた。
現場では、 さまざまな場面に対応できるように大小10台のチェーンソーを用意。 切断は特殊伐採職人の狗巻 (いぬまき) 義博さんが担当した。 作業に入ると、 巨木から出た切りくずは1300年の経過を物語るようにお香のような匂いを周囲に漂わせた。
河川敷には、 切り離される一瞬を見届けようと周辺住民ら約50人が集まり見守った。 幹を切り離すのには2時間半ほどかかった。
作業を終え、 狗巻さんは 「ギャラリーが多かったのでプレッシャーがかかったけど、 仲間の応援もあり順調にいったよ」 とほっとした様子。 運搬は28日早朝、 その後に復元作業に入る。