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3候補が激しい論戦展開 衆院選1区

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 衆院選(14日投開票)和歌山1区に立候補している3陣営の合同個人演説会が10日、和歌山市民会館で開かれ、各候補者が消費税と社会保障政策、集団的自衛権の行使、県の経済活性化対策などについて論戦を交わした。市民の前で政策などを語ってもらおうと、NPO法人「わかやま市民自治ネットワーク」が企画・運営し、約200人が参加した。

 立候補しているのは届け出順に、自民党前職の門博文(49)、民主党前職の岸本周平(58)、共産党県常任委員で新人の国重秀明(54)の3候補。一人の候補者の質問に他2人が答える形で進んだ。

 岸本候補は「消費税と社会保障制度改革の関係をどう考えるか」と質問。国重候補は消費税増税反対の立場から、「社会保障の財源は消費税に求めず、大企業や大資産家に、負担能力にふさわしい負担を求めていく」。門候補は社会保障費を細かに詰めていく必要性を述べ、「なぜ(消費税率が)11%ではなく10%か、また8%を7・5%に減税するような工夫などについて、われわれ政治家が霞が関の皆さんとお話ししていかないといけない」とした。

 国重候補は「集団的自衛権は行使すべきではないと考えるが、どうか」と質問。門候補は「わが国の安全保障をしっかり守っているのは日米同盟の強固な絆。これを維持していくためにも行使容認は必要。しかし具体的な法整備などは国会議員だけでなく国民的議論をしていくべき」。岸本候補は「難しい話」とした上で、憲法解釈の変更について「大事な話が国会でまったく議論されていない。憲法は権力を縛るもの。勝手に憲法の解釈を変えるのは立憲主義ではない。考えられない非常識なことがまかり通っている」と批判した。

 門候補は「県の経済活性化対策は」と質問。岸本候補は「長期的には、和歌山の子どもたちの教育にどれだけ投資するか。コンクリートばかりではなく、人への教育で和歌山に残ってもらう。短期的には、いまの若者のパワーはすごいので、それを後押ししたい」。国重候補は「中小企業への財政的な支援。高すぎる国保料に業者の皆さんが大変困っている。国の負担を増やして引き下げを進める、不況で経営が困難になった事業所の社会保険料を軽減するとか、具体的なきめ細かな政策が必要」と話した。

 「○」「×」カードによる一問一答=別表=もあった。最後に一人ひとりアピールし、岸本候補は「安倍政権が大勝して300議席を超える時には暴走される可能性が高い。それを止める役をぜひとも私にやらせてほしい」、国重候補は「消費税増税、原発再稼働など、安倍さんは国民の願いに背くことを次々としている。この暴走にストップをかける」、門候補は「私たち自民党1回生の国会議員は安倍ベイビーなどと言われないよう、足腰しっかり政治をやっていこうとしてきた。バランス感覚を持ってしっかりとした政治を自民党の若手でやっていきたい」と述べた。

 1区は、前回300票差の大接戦を演じた門、岸本両候補が今回も激しく競り合い、その後を国重候補が追う展開とみられている。

国政について考えを述べ合う3候補

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