30日投開票の知事選は終盤戦に突入。現職・新人の両陣営は22~24日の3連休、投票率が低い都市部など紀北地方を中心に活動した。各陣営には、来月に控えた衆院選の立候補予定者も応援に駆け付けた。街頭演説やミニ集会では、候補は集まった市民一人ひとりとがっちり握手を交わし、一層の支援拡大を呼び掛けた。
立候補しているのは、3期目を目指す現職・仁坂吉伸候補(64)=無所属、自民・公明・民主・社民県連推薦=と「市民オンブズマンわかやま」事務局長の新人・畑中正好候補(62)=無所属、共産推薦=の2陣営。
仁坂陣営は有田、海南、紀の川各市などを回り、夜は和歌山市と岩出市で個人演説会をこなした。
選挙期間中、最後の休日となった24日、海南市の「とれたて広場」では、神出政巳市長が「海南市の期日前投票は前回比1・5倍で推移しているが、近所や知り合いに声を掛けて投票を」。仁坂候補は「海南市は市民が市をもり立てていこうと、風鈴まつりなど、いろいろやっていて素晴らしい。しかし交通ネットワーク的には孤立している感じがある。全ての道は海南へ通じるようにして皆さんのエネルギーが大いに発揮されるようにする」と語った。
畑中陣営は田辺市や海南市、紀美野町を回った他、連日、和歌山市で個人演説会を開催。24日は民商会館、中之島小、有功自治会館で熱弁を振るった。
中之島小では約100人の支持者が集まり、畑中候補は「紀南では保守の人も演説を聴きに出てきてくれて『もう県政を変えなきゃな』と言ってくれた」と手応えを披露。衆院解散について「物価が高くなり、給料は上がらず、きっぱり『消費税増税は中止します』と言うのが普通。でも延期し、今度は経済の状況に関係なく上げるという。県からノーの声を上げないといけない」と訴えた。
23日現在(10日間)の期日前投票者数は県計3万3620人で、前回(平成22年)比1・26倍、前々回(18年)比3・01倍。和歌山市は8492人で、前々回に比べると5・13倍と大幅に増えている。
期日前投票所は29日まで、和歌山商工会議所など県内50カ所に開設。午前8時半~午後8時(一部除く)に投票できる。