30日投開票の知事選で告示後初めての日曜となった16日、現職の仁坂吉伸候補(64)=自民、公明、民主、社民県連推薦=、新人の畑中正好候補(62)=共産推薦=はともに畑中候補の地元・田辺市で個人演説会を開催。集まった支援者に、仁坂陣営は「他市町村に負けない投票率を」と呼び掛け、畑中陣営は「国にノーと言える県政に変えよう」と改革を訴えた。
仁坂候補は朝から串本町の「ふれあいいきいき祭り」を訪問した後、すさみ町役場前、白浜町の湯崎漁協前など5カ所で街頭演説。夜は田辺市に入り、ハナヨアリーナで個人演説会を開いて約320人(主催者発表)を集めた。
二階俊博衆院議員は「相手を見て勝ち負けを言ってる場合じゃない。選挙を自分のことだと考えて投票を」と呼び掛け。仁坂候補は「(インフラ整備が進み)血のめぐりがずいぶん良くなってきた」と2期目を振り返り、「一部をひいきにせず、誰も見捨てない。100万人の県民の力を結集すれば、和歌山の未来は絶対に明るい」と協力を求めた。
畑中候補は終日、田辺市内を選挙カーでくまなく回り、磯間漁協前、新万団地など6カ所で街頭演説。個人演説会はひがしコミュニテイセンターで開き、約70人(同)を集めた。
共産党の高田由一県議は、県が進めるカジノを中心とした統合型リゾート(IR)について「百害あって一利なし」、県防災訓練に参加した米軍輸送機オスプレイについて「離陸時に望楼の芝の芝生を焦がした。まさに火に油、落第点だ」と批判。畑中候補は「戦争をする国づくり、消費増税をやめよときっぱり言う、県民目線の県政に。オンブズマン目線で無駄な支出をなくす。改革させてほしい」と訴えた。