手術、 放射線、 抗がん剤に続く第4のがん治療法として期待される 「がんペプチドワクチン療法」 の研究開発を進めるため、 県立医科大学 (和歌山市紀三井寺) はがん患者団体による全国初の寄付講座の開設準備を進めている。 25日午後3時から5時まで、 同医大講堂で市民公開講座を開き、 同ワクチンの開発状況と今後の展望などを紹介する。 入場無料。
公開講座は、 がんペプチドワクチン治療学講座 (準備室) の山上裕機教授が司会を務め、 同講座の勝田将裕さん、 宮澤基樹さんが同療法の内容や現在までの開発状況と今後の展望について講演。 「市民のためのがんペプチドワクチンの会」 の會田昭一郎代表が患者会の視点から講演する。 質疑応答も行われる。
同ワクチンは、 患者自身の免疫力を活用し、 がん細胞を攻撃するリンパ球を増殖させて治療する方法。 現在の3大治療法である手術、 放射線、 抗がん剤 (化学療法) による治療が困難な患者に対する、 副作用の少ない第4の標準治療法として確立への期待が高まっている。
準備中の新講座は同患者会が募っている寄付金が集まった段階で開設し、 まずは難治といわれる食道がん、 膵臓がんを対象に各40人の患者の臨床試験を行う計画となっている。
寄付の受け付け、 問い合わせは同患者会 (℡042・843・0312、 URLhttp://www.ccpvc.org/donate.html、 メールinfo@ccpvc.org) へ。
公開講座の問い合わせは県立医大第2外科教室 (℡073・441・0613) まで。