JR和歌山駅で乗客が落とした財布などから現金を盗んだとして、 業務上横領の罪に問われた和歌山市西庄の元JR西日本和歌山支社契約社員 (無職)、 花藤直樹被告 (35) の公判が16日、 和歌山地裁 (溝田泰之裁判官) であった。 検察側は横領した金をギャンブルに使ったと指摘し、 「動機に酌量の余地はない」 として懲役2年を求刑した。
法定で花藤被告は、 1カ月の収入が13万円ほどだったのにもかかわらず、 競馬などのギャンブルに入り浸り借金が200万円ほどあったことを明かし、 「ストレス発散のためにキャンブルを始めました。 横領した原因は心の弱さにありました」 と後悔の念を口にした。
最終陳述では 「捕まってよかった」 とし 「逮捕されなければもっと横領していたかもしれない」 と述べた。 弁護側は、 反省していることや被害者らに謝罪の手紙を書いていることなどを挙げ、 執行猶予付きの判決を求めた。
起訴状などによると、 花藤被告は平成23年8月から翌年11月までの間に、 遺失物として処理された財布17個などから計約32万円を横領したとされている。 判決は30日に言い渡される。