美術・茶の湯道具の翠洸洞(三重県津市)が主催する「新作 古稀記念展 三代加藤利昇茶陶展」が28日まで、和歌山市のホテルアバローム紀の国2階ギャラリー龍門で開かれている。
三代目の加藤利昇さん(68)が絵付けした華やかな仁清写や乾山写の他、交趾(こうち)など多様な技法の作品がずらり。茶わんや水指、香合、花入れなど新作約80点が並ぶ。
加藤さんは京都東山生まれ。昭和44年に作陶を志し、十六代永楽即全に師事。日本の伝統的な美を重んじながら、さまざまな色絵の具を考案し、斬新なデザインにも挑戦し続けている。
ふっくらとした手まりを模した水指、桜や梅、菊、紅葉など季節感ある色絵の茶わんや花入れなど、豪華で格調高い表現に、訪れた人は「色合いがとってもすてき」などと驚きの表情で見入っている。
加藤さんは「形やデザインもさまざま。幅広い京焼の魅力を詰め込んだ新作がそろいました。ぜひ足を運んでいただければ」と話している。
午前10時から午後5時(最終日は4時)。会期中は和歌山の各社中による茶席も設けられている(午前11時から)。
問い合わせは同所(℡073・436・3964)。