任期満了に伴う和歌山市長選は10日、市内102カ所の投票所で投票が行われ即日開票された。新人6人が立候補した混戦から、4万4723票を獲得した、元県県土整備部長の尾花正啓さん(61)が当選した。まちなか空洞化や人口減、高齢化など山積する市の課題解消を目指し、尾花さんに市政運営が託されることになった。投票率は前回(平成22年)よりも5・61低下し、30・84%だった。
昨年11月に現市長の大橋建一氏の4選不出馬表明から大きく動き出した今選。尾花さんは翌月、自民党県連(二階俊博会長)などの強い要請を受け立候補を決意。元県県土整備部長として県や市のために活躍した行政経験を基に、道路事業や産業の振興を前面に打ち出し、支持を拡大した。
また、自公民の3党の推薦を受けるなど組織の強力な支援を受け、休むことなく選挙戦を戦い抜いたことが結果に表れた。選挙期間中は、東大の友人である平野達男参院議員や、同大出身の片山さつき参院議員などが市内入りして応援を受けるなど、最後まで勢いを落とすことはなかった。