紀の川市在住の礒本容子さん(41)が、フランスのアヌシーで開かれたハンググライディング女子世界選手権で、日本人初めてとなる個人優勝を飾った。また国別団体戦でも優勝し、2つのメダルを獲得する快挙。「結果が残せてうれしい。個人で2連覇を目指したい」と話している。
大阪府枚方市の出身、「空を飛びたい」と思っていた礒本さんは、21歳でハンググライダーを始めた。その後出産や育児のため約7年間活動を休止していたが、33歳の時に復帰。フライトエリアのある紀の川市に移住し、家事やアルバイトをこなしながら、正午前から夕方ごろまで毎日練習を重ねている。
礒本さんは国内女子トップの成績で本大会に出場。本番に向け、グライダーの性能(大きさ)を高め、それに伴い体重を約10㌔増やして挑んだ。
大会では無駄なく与えられたテーマをこなし、距離とタイムで順位を決定。過去10年間女王だったコリーナ・シュヴィーゲルスハウゼン選手(ドイツ)や各国の強者を抑え、見事に優勝した。
4年前のドイツ大会では全日程悪天候のため、不成立に終わった。今大会は自身2度目の世界選手権となったが、競技したのはこれが初めてだった。
礒本さんは「もっと実力を付け、女子にとどまらず、総合(男女混合)で世界戦に出場したい」と今後の目標を語っている。