和歌山市は22日、市役所16階に設置したアナログ防災行政無線基地局の送受信装置の基盤が、19日夕方の落雷で故障したと発表。アナログの市内70受信局と支所や連絡所の戸別受信機235台で放送ができず、全国瞬時警報システム(Jアラート)なども流れなくなった。
市役所には、アナログとデジタルの両送受信装置を設置。デジタルは代替部品で復旧できたが、アナログはメーカーが部品生産を中止しており、復旧のめどが立っていない。市内全53小学校はデジタル受信装置を完備しているが、小学校から離れた地域では、緊急時の防災無線が聞こえない地域が多数存在するという。
デジタル化には、1局当たり約800万円ほどの多額の費用が必要で、順次取り替えを行っている途中だった。市総合防災課は「緊急時には、エリアメール、緊急速報メールなどで情報配信しますので利用してください」としている。