今月14日に発覚した県消防学校のいじめ問題で、県は16日、加害者の男性消防士(21)=橋本市消防本部所属=を傷害容疑で和歌山東署に刑事告発したと発表した。
入校生を告発する事態は、昭和52年の開校以来初めてのことという。発表によると、男性消防士は今月10日午後6時45分ごろ、和歌山市冬野の消防学校宿泊棟2階の一室で、制服にアイロンをかけていた相部屋の男性消防士(18)に対し、その電気アイロンを手に持ち、スチームを吹きかけ、更に追い回して、熱したアイロンを右肩の後部分に押し当て、全治約1週間の火傷を負わしたとしている。本人は同校の聴取に「ふざけてやった」と答えたという。
加害者の消防士は14日から自宅学習中。同校は、本人から話を聞きいじめの全容解明を進め、退校処分などを検討している。同事件を巡っては、日常的に複数人による、いじめがあったことが発覚しており、関係消防士から事情を聞くとともに、謹慎や訓戒の処分に当たらないかを検討している。