8月3日告示、10日投開票の和歌山市長選挙を前に15日、和歌山市西汀丁の和歌山商工会議所で、予定候補者6人が初めて一堂に会するパネルディスカッションが行われた。遠藤富士雄(67)、尾花正啓(61)、小早川正和(61)芝本和己(46)、中津孝司(66)、浜田真輔(52)=五十音順=の各氏は、人口減少対策やまちづくり構想などで独自の提案を活発に戦わせた。
和歌山社会経済研究所や和歌山商工会議所、和歌山大学でつくる「和歌山地域経済研究機構」が主催した。
予定候補6氏の議論の中心になったのは、空洞化するまちなかの将来像。「中心市街地の固定資産税を減額するなども、まちなか人口増の有効な施策の一つ」(遠藤氏)▽「居住をまちなかに増やし、市の顔であるJR和歌山駅や和歌山市駅前を再開発し、魅力を高める」(尾花氏)▽「まちなかに新しい建物はいらない。条例でまちなかは旧市街地として守り、別の市街地を開発すべき」(小早川氏)▽「市内に、道の駅のような観光拠点『まちの駅』を建設し、そこを拠点にスマートなまちづくりを目指す」(芝本氏)▽「高速道路などは市民は望んでおらず、身近な医療や福祉の向上に予算を使うべきだ」(中津氏)▽「市内経済成長率が5%、1000億円あれば、1万所帯が新たに生活できる。40万人都市も可能だ」(浜田氏)――などと、それぞれ発言した。
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この日は、まちづくりを考えるシンポジウム「持続可能なまちづくりを目指して」と題した、同機構メンバーによる研究成果発表もあり、「和歌山大学をもう一度まちなかに戻すべき」「和歌山の魅力をもう一度見直す時」などの意見が出された。