国土強靱(じん)化の取り組みをテーマとするパネルディスカッションが26日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれた。同政策を中心になって進めている和歌山3区選出の二階俊博衆院議員らが出席する中、国土交通省道路局の徳山日出男局長は、高速道路の紀伊半島一周計画について、早期完成に向けて取り組むことを約束した。
和歌山放送情報懇談会の100回記念で開催され、約500人が来場。コーディネーターに内閣官房参与の藤井聡氏、パネリストとして徳山局長、二階衆院議員、南海電鉄の亘信二社長、㈱島精機製作所の島正博社長が参加した。
会場の関心が集まったのは高速道路事業。徳山局長は「ここ10年、高速道路は無駄の象徴と言われてきたが、必要な道路は必要という時代が今来ている」とし「『紀伊半島の高速道路がぐるっとつながることが当然』と世論の意識が変わった。完成まであと10年でも可能な射程距離に入った」と発言し、聴衆を喜ばせた。
また、二階衆院議員は、高速道路事業が遅れる要因について「地元住民が用地買収に協力しないことが一番の原因」とし「事業が遅れた期間を全て合わせると15年は遅れたのではないか」と指摘。徳山局長も「都会でも反対していることろは30年経っても完成していない」と、地元の用地買収の協力が必要不可欠であることを強調した。
この他、亘社長や島社長も、南海トラフ大地震に備えて、企業内で防災の取り組みを強化していることを報告した。