紀州東照宮の例大祭「和歌祭」が11日、和歌山市の和歌浦地区一帯で催された。最大の見せ場でもある男衆が神輿(みこし)を担いで威勢良く階段を下る「神輿おろし」や、子供連尺や餅搗踊(もちつきおどり)など伝統芸能を披露しながら練り歩く「渡御行列」などがあり、見物客ら約2万3000人の心を魅了した。しんぽう写真館はこちらから
同祭は、初代紀州藩主・徳川頼宣公が父・家康公の霊を慰めるため江戸時代1622年に始めた。祭りの冒頭にある「神輿おろし」では、勇壮な掛け声とともに男衆が神輿を担ぎ、東照宮本殿から続く108段の階段を左右に大きく揺れながら駆け下りた。詰め掛けた見物客らからは迫力ある神事に大きな歓声と拍手が沸き起こった。
また、「渡御行列」では行列奉行を先頭に、舞姫や連尺、独特の化粧を施した面被などが、同宮から和歌浦漁港、万葉館などを練り歩いた。
家族で見物に来ていた紀の川市東大井の土井瑞花さん(14)はカメラを片手に「すごい迫力。古い歴史があると聞いて驚いた」と笑顔を見せていた。