和歌山市和歌浦地区を中心に、大正5年から昭和15年ごろの写真をまとめたDVDフォトムービー「昭和初期へのいざない」が完成し、地元住民らの反響を呼んでいる。
写真は、宮本先朗(ひろあき)さん(57)の祖父・義一(よしかず)さん(享年43)が大正から昭和初期にかけて撮影したものを使用。和歌川のノリ採りや片男波の根上がり松、和歌浦国民学校時代の写真など、約400枚が大切にアルバムに保管されていた。現代の技術を駆使して、人々の心に当時を呼び起こさせる貴重な映像へと生まれ変わった。
DVDを作成したのは和歌浦消防分団の副分団長を務める日方広行さん(63)。写真の存在を知り、「これを大画面に映したら、お年寄りの方にも喜んでもらえるだろう」と作成を決めた。
最小5×5㌢ほどの写真をスキャナーで取り込み、350枚以上を1枚ずつパソコンで動きをつけて編集。音楽の演出や説明なども加わり、約45分間の大作に仕上がった。
18日、自治会館で行われた上映会では、地元住民らが食い入るように映像を見つめ、「写真は素晴らしい記録だとあらためて感じた」「懐かしい気持ちになれた」と目を細めた。
宮本さんは「家では誰にも見られずに保管されているだけ。DVDにすることでみんなに見てもらえてありがたい」と喜んでいる。問い合わせは日方さん(℡090・8237・2264)へ。