和歌山東署が3日に容疑者死亡のまま書類送検した和歌山市納定のコインランドリー放火事件で、大やけどを負い入院していた犯人の男が同署の聞き取りに対し、「店の金回りがよくてうらやましかった」と恨みをほのめかしていたことが分かった。
昨年12月20日に熱傷による合併症で死亡した同市木ノ本の無職、池田典能容疑者(53)は事件当時、放火現場付近まで車で移動。タンクに入れたガソリンを店内にまき、火を付けた。その際に、気化したガソリンに着火したことで爆発が起こり、池田容疑者の服に引火したとされている。
現場には、犯人の物と思われる靴が残されていたことや、「体に火が付いた男を見た」という付近住民の証言などから放火事件として同署が捜査。付近のスーパーやコンビニなどの防犯カメラから、逃走車両のナンバーを割り出し、事件発生翌月には、池田容疑者に接触していたという。同署は池田容疑者の退院を待って本格的な取り調べを進める考えだった。
池田容疑者が死亡したことから、納定の店舗との関係性などについては分からなくなったという。