和歌山東署は11日、和歌山市内在住の女性(78)が、息子を名乗る男の電話にだまされ、東京都内まで現金600万円を持参し、だまし取られる手交型の特殊詐欺被害が発生したと発表した。
同署によると、今月9日、次男を名乗る男から女性に「風邪をひいた」と電話があった。翌日には同じ男から、「会社の金を使って株に投資したことがバレてしまった」「早く金を返さなければならないので600万円を用意して東京まで持ってきてほしい」と頼んできたという。女性は、すぐに銀行で現金を出金。新幹線で東京に向かい、待ち合わせ場所に指定された神田駅で、次男の代理を名乗る男に風呂敷で包んだ現金を手渡したという。
この日の帰宅が遅くなったことから女性と同じ敷地内に住む長男が心配して電話。女性が経緯を話すと詐欺だと指摘されたことから次男に電話したところ、会社の金を流用した事実はなかったという。
同署は「お金に絡むトラブルの電話があった場合、あなたが把握している息子や孫の携帯電話などに直接電話して、被害を未然に防いでください」と再発防止を呼び掛けている。